WordPress『WP-CLI』#1 コマンドラインを使ってできること

WordPress『WP-CLI』#1 コマンドラインを使ってできること

WordPressにテーマやプラグインを追加したい、本体のバージョンの更新をしたい、ブログの記事を書きたい。そういった場合には、管理画面にログインして操作を行うのが一般的です。

しかし、管理するWordPressの数が多い場合、一つ一つのサイトの管理画面にログインして、本体やテーマ、プラグインを更新して…とやっていると、けっこう時間がかかってしまいます。

あるいはWordPressを新しく設置するたびに、毎回同じテーマやプラグインをインストールして、有効化して…といった手順が面倒くさいと思ったことはありませんでしょうか?

こういったお悩みを解決するために、WordPressの操作がコマンドラインから実行することができる『WP-CLI』というライブラリがあります。

WordPressの操作をコマンドラインから実行できれば、スクリプトを組んで色々な操作を自動化することもできます。
今回は、WordPressの新規設置や各種更新作業の助けになり、アイデア次第で様々な場面に活用できる、WP-CLIについてご説明いたします。

 

目次

 

  1. WordPress本体の更新
  2. テーマのインストール・変更
  3. プラグインのインストール・有効化
  4. ブログ記事の投稿・変更・削除
  5. タグの作成、ブログ記事にタグを追加する
  6. 最後に

 

1. WordPress本体の更新

 

WordPressはセキュリティ対策や機能追加などで、バージョンのアップデートが頻繁に行われます。

WordPress本体の更新は管理画面にログインして行いますが、大量のWordPressを管理している場合は、バージョンが新しくなるたびに全てのサイトにログインして更新の作業を行わなければなりません。これはとても面倒なので、ついついバージョンを更新しないまま使い続けることも多いと思われます。

そこでWP-CLIのcore updateコマンドを実行すると、管理画面にログインする必要もなく、コマンドラインから簡単にWordPress本体のバージョンを更新することができます。

php-7.1 wp-cli.phar core update

コマンドは手動で実行するだけではなく、スクリプトを作成して定期実行することもできます。
作成したスクリプトを定期実行すれば、毎更新をチェックして自動でアップデートするといったことが可能です。

以下はWordPress本体更新用のスクリプトの作成例と定期実行の設定方法です。

update_wordpress.php(新規作成)

<?php
exec('/usr/local/bin/php-7.1 /usr/home/ai1020kw9c/html/wp/wp-cli.phar core update');

共用レンタルサーバー『ACE01』の場合は、ウェブコントロールパネルの「公開サイト用設定」->「スクリプト定期実行ツール」で定期実行の設定ができます。

作成したスクリプトを選択して、例えば実行スケジュールを「毎日」「5時00分」に設定すると、毎日午前5時にWP-CLIのcore updateコマンドが実行され、バージョンのアップデートがある場合はWordPress本体の更新が行われます。

スクリプト定期実行ツール

 

2. テーマのインストール・変更

 

次に、WP-CLIを使ってWordPressテーマのインストールを行う方法をご紹介します。

テーマのインストールはtheme installコマンドを実行します。

php-7.1 wp-cli.phar theme install <テーマのスラッグ>

 

テーマのスラッグは、テーマの公開ページのURLから調べることができます。

テーマの公開ページのURL

 

コマンドを実行すると、テーマのダウンロードとWordPressへのインストールが開始されます。

コマンド実行画面

次に、インストールしたテーマをWebサイトに適用するには、theme activateコマンドを実行します。

php-7.1 wp-cli.phar theme activate <テーマのスラッグ>

theme list コマンドを実行すると、WordPressにインストールされているテーマの一覧とバージョンを表示することができます。

php-7.1 wp-cli.phar theme list

コマンド実行画面

update の列を確認して、テーマの新しいバージョンがリリースされている場合は、テーマのバージョンを更新したほうがいいです。
theme update コマンドを実行すると、指定したテーマが最新バージョンに更新されます。

php-7.1 wp-cli.phar theme update <テーマのスラッグ>

 

3. プラグインのインストール・有効化

 

続いてはコマンドラインからWordPressにプラグインをインストールする方法です。

プラグインのインストールはplugin installコマンドを実行します。

php-7.1 wp-cli.phar plugin install <プラグインのスラッグ>

 

プラグインのスラッグは、プラグインの公開ページのURLから調べることができます。

プラグインの公開ページURL

 

インストールしたプラグインを有効にするには、plugin activateコマンドを実行します。

php-7.1 wp-cli.phar plugin activate <プラグインのスラッグ>

コマンドは手動で実行するだけでなく、スクリプトを作成して実行することもできます。
WordPressを新しく設置した際に毎回入れるプラグインをまとめてインストール(有効化)するスクリプトを作って使い回せば、今後の初期設定が非常に楽になります。

wordpress_plugin_install.php(新規作成)

<?php
exec('/usr/local/bin/php-7.1 /usr/home/ai1020kw9c/html/wp/wp-cli.phar plugin install custom-post-type-ui');
exec('/usr/local/bin/php-7.1 /usr/home/ai1020kw9c/html/wp/wp-cli.phar plugin install tablepress');
exec('/usr/local/bin/php-7.1 /usr/home/ai1020kw9c/html/wp/wp-cli.phar plugin install wordpress-seo');

作成が終わったらスクリプトを実行すると、まとめてプラグインがインストールされます。

php-7.1 wordpress_plugin_install.php

plugin list コマンドを実行すると、WordPressにインストールされているプラグインの一覧とバージョンを表示することができます。

php-7.1 wp-cli.phar plugin list

コマンド実行画面

update の部分を確認して、プラグインの新しいバージョンがリリースされている場合は、plugin update コマンドでプラグインを最新のバージョンに更新できます。

php-7.1 wp-cli.phar plugin update <プラグインのスラッグ>

プラグインのスラッグのかわりに、オプション「--all」を付けると、全てのプラグインの更新が行われます。

php-7.1 wp-cli.phar plugin update --all

 

4. ブログ記事の投稿・変更・削除

 

WP-CLIはWordPressの設定変更だけでなく、コマンドラインからブログ記事を投稿したり、内容を変更したりすることもできます。

普通にブログを運営するだけでしたらなかなか使わない機能ですが、「他のWebサイトやファイルから情報を集めて自動投稿を行うスクリプトを作りたい」など、投稿を自動化したい場合にはとても役に立ちます。

まず、ブログ記事を投稿するにはpost createコマンドを実行します。

php-7.1 wp-cli.phar post create --post_title=<ブログのタイトル> --post_content=<ブログの本文> --post_status=publish

--post_titleにはブログのタイトルを、--post_contentにはブログの本文を記入します。
--post_statusはブログの投稿ステータスで、publishを指定すると公開状態で投稿されます。
下書きで公開したい場合は、--post_status=draftを指定してください。

ブログ記事の内容を変更するには post updateコマンドを実行します。

php-7.1 wp-cli.phar post update <投稿ID> --post_title=<ブログのタイトル> --post_content=<ブログの本文>

post createコマンドの時と違って、変更したいブログの投稿IDを指定するところに気をつけてください。

投稿IDはpost createを実行した時に表示されるほか、WordPressの管理画面でも以下のURLで確認することができます。

管理画面から投稿IDをURLで確認

ブログ記事を削除するには post deleteコマンドを実行します。

php-7.1 wp-cli.phar post delete <投稿ID>

post updateと同じように、削除したいブログの投稿IDを指定するところに気をつけてください。
削除したブログ記事はゴミ箱に移動されます。

 

5. タグの作成、ブログ記事にタグを追加する

 

WP-CLIでブログ記事を作成しましたので、次はタグを作成してその記事に設定してみましょう。

タグの作成はterm create コマンドを実行します。

php-7.1 wp-cli.phar term create post_tag <タグ名> --slug=<タグのスラッグ>

作成したタグをブログに設定するために、 post term addコマンドを実行します。

php-7.1 wp-cli.phar post term add <投稿ID > post_tag <タグのスラッグ>

タグを追加するブログ記事の投稿IDと追加するタグのスラッグをそれぞれ入力します。

“post_tag”の部分を“category”に変更すると、カテゴリを作成・追加することができます。

 

6. 最後に

 

今回はWP-CLIを使ってできることについて、いくつかご紹介しました。特にテーマ・プラグインのインストールは、一度スクリプトを作って使い回せばWordPressを新規設置する際の設定にかかる時間が短縮できます。

ユーザーの登録・削除やデータベースのダンプなど、今回紹介した他にもWP-CLIを使ってできることはたくさんあります。管理するWordPressの数が増えれば増えるほど役に立つWP-CLIをぜひマスターして使いこなしてください。

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