レンタルサーバーとは?共用・専用・VPSなどのサービス種類を分かりやすく解説

Web業界で働いていると当たり前のように使う「レンタルサーバー」「共用サーバー、専用サーバー、VPS」などのワードですが、業界入りたての方にはピンときませんよね。

今回の記事では、これらの分かりにくいレンタルサーバーとはや、共用サーバー、専用サーバー、VPSのサービス種類の違いなどを分かりやすく解説しました。

目次

レンタルサーバーとは
Webサーバーの仕組み
サーバー構築の階層について
共用サーバー
専用サーバー(rootなし)
専用サーバー(rootあり)
VPS
クラウドサービス
ホスティング業者選定のコツ
さいごに

 

レンタルサーバーとは

レンタルサーバーとは、Webサーバーを、ホスティング業者がスペース貸しを行っていることです。

賃貸住宅を例にすると分かりやすいと思います。人は住む家が必要ですが、自身で家を建てようとすると多くのコストがかかります。
賃貸住宅を、1ヶ月単位や年単位で借りるのと、レンタルサーバーを契約するのとは同じイメージです。

レンタルサーバーで、借りることができる内容は各社によって違いがありますが、Webサーバー、メールサーバーを基本とし、グループウェアや、セキュリティ対策ツールなどを安く利用できるプランもあります。

 

Webサイトが表示されるまで

次にWebサイトが表示されるまでの仕組みを簡単にご説明します。

下記図を参照ください。

  1. Webサイトを閲覧のために、パソコンやスマホからWebブラウザを起動し、Webサイトのアドレスから、Webサーバーにコンテンツをリクエストします。
  2. リクエストを受けたWebサーバーは、コンテンツ(HTML、CSS、画像など)を用意します。
  3. ウェブサーバーで用意したコンテンツを要求したクライアントに送ります。
  4. リクエストしたWebサイトのコンテンツをWebブラウザが描画します。

普段何気なく閲覧しているWebサイトは、Webサーバーが見たいコンテンツを用意し、皆さんのパソコンにコンテンツを送っています
このWebサーバーをホスティング業社が用意し、スペース貸しを行っているのがレンタルサーバーです。

では、このWebサーバーを、いざレンタルしようとすると、「共用サービス」、「VPSサービス」、「専用サーバーroot無し」、「専用サーバーroot付き」、「クラウドサービス」と様々なタイプのサービスがあり、何を借りて良いか迷うかと思います。

次の章からサービス種類や、サーバーを選定するときのポイントや、分かりづらい用語について解説を行っていきます。

 

サーバー構築の階層について

Webサーバーと一言で言っても様々な技術からでできています。
これら技術を階層分けすると「データセンター、ネットワーク、マシン、OS、サーバー、ミドルウェア、Webアプリケーション、Webコンテンツ」に分けることができます。

私共ホスティングサービス業者はデータセンターの選定からサーバーサイドのプログラミング言語の選定までを行い、お客様にサービスとして提供させていただいております。

階層 説明
データセンター 電源やネットワークなどWebサーバーを設置するために必要なインフラが整っています。
強固な地盤の上や海抜が高い場所など、対災害を想定した場所に建てられ、警備員等の職員が24時間交代で常駐しています。
地下には秘密基地があり、有事の際には屈強な漢達が飛び出します
ネットワーク インターネット接続に必要な物理的な回線と、それを利用するための契約です。
家庭などでインターネットを使う場合に必要なプロバイダと同じ契約ですが、俗に言われる「ぶっとい回線」と繋がっており、その安定性は抜群です。
ネットワーク機器 インターネット回線と、お客様が利用するサーバーを繋ぐ機器類です。
効率的で高速なネットワークの利用やセキュリティー設定などが行えます。高価な機器類で溢れ返っています。そのお値段たるや高級外車並みなものも。
マシン ホスティング業者の表記で見かける CPU、 メモリーなどは、この機材のスペックを表しています。
そのスペックを効率的に利用するために、一般的にOSといわれるものをインストールします。一度命(OS)が吹き込まれたマシンは、その命(電源、部品の損耗)が尽きるまでマスター(ユーザ)の命令を実行し続けます。何も命令しないと待機電源だけを無駄に消費します。
OS マスター(ユーザ)の命令を忠実に実行するソフト。Windows、Linux、MacOS などの総称です。それぞれに様々な特徴があり、一概に優劣は付け難いです。
サーバー、ミドルウェア 巷ではサーバー=マシンとなりがちですが、あえてここは分けましょう。
サーバーとは何かを管理しているものです。ビールサーバーはビールを保冷したり注いだりします。つまりWebでページを表示したり、コンテンツを更新したり保存したりするものはWebサーバーと呼ばれ、ドキュメントの保存や更新履歴、アクセス権を管理するものはファイルサーバーと呼ばれます。
このサーバを目的に応じて一から作る事は可能ですが、作っているうちに本来の目的を見失う事も多々あります。
そこで登場するのがミドルウェアです。このミドルウェアは、お客様の要望を叶えるものが出揃っているので、そこから取捨選択しOSにインストールする方をお勧めします。WebサーバーでいうとApacheやIISが代表的です。
サーバーサイド
プログラミング言語
Web開発を行う上で欠かせないのが、Perl、PHP、JAVA、.NETなどのプログラミング言語です。使い慣れている言語を選択するのが良いとも思いますが、案件によっては選択したプログラミング言語により、工数の削減につながる場合もあります。以下は世界のWebサイトで利用されているプログラミング言語のシェア率です。PHP(81.5%)、ASP.NET(16.2%)、Java(3%)、ColdFusion(0.7%)、Rubu(0.6)、Perl(0.5%)(※W3Techs調べ)
Webアプリケーション

昨今のWeb制作では、CMSやRuby on Railsなどのフレームワークを使ったサイト構築が主流です。
工数を透明化し、コスト削減やメンテナンスにおいてアドバンテージがあります。
ただその反面、フレームワーク独自の振る舞いを理解する学習コストや人員採用に関する制限等が発生したり、本来コンテンツの運用に不要なプラグインを読み込んだりする可能性があるのも事実です。 それに対してフルスクラッチによるシステム開発はメンテナンス性がクローズドになりがちですが、ユーザーの完全オーダーメイドや絶妙なチューニングを必要とする案件において、いまだ採用される手法でもあります。

ユーザーがシステムによって達成したい本来の目的を見据えながら
そのようなトレードオフを開示し、ユーザーと良き関係を築きたいものですね。
(私が個人的に好きなCMSはDrupalです。)

コンテンツ

Webサイトに掲載するコンテンツです。それぞれの分野で各道のプロが存在しており、Webサイトの見た目を良くしたい場合は、デザインのプロに依頼しますし、良い写真を使いたい場合はプロのカメラマン、良いコンテンツを書きたい場合はプロのライターに依頼します。

さらに昨今ではパーソナライゼーションを踏まえた、ユーザーエクスペリンエンスなどを考慮しサイトコンテンツを提供するサイトも増えてきています。

Webサイトは、これらの技術などによって支えられているのですね。記事を書くのに改めて考え直してみると、これらの技術を世に送り出した先人様に感謝感謝です。

それではここからは、各サービス種類によって何が違うのかを解説していきます。

 

共用サーバーについて

共用サーバーは、1台のマシンに複数のお客様を収容しますので、ディスクのI/O、メモリ、CPUなどのリソースを共有して使います。1ユーザーのCGI暴走などにより、他のユーザーに迷惑がかからないようメモリの使用制限やプログラムのタイムアウトなどが厳しく設定されています。

  共用サーバー
価格 比較的安価
安い業者は「100円~/月」でサービスを提供している。他社を比較すると「1,000円~2,000円/月」くらいが相場のようです。
変更できる階層 Webアプリケーション、コンテンツ
サポート 基本的な使用方法などのサポートを各社メールや電話で行っています。
サーバーの死活監視や、セキュリティーアップデートもホスティング会社が行います。
メリット 比較的安価にサーバー契約ができる。
基本的な設定はホスティング会社が行うので、契約後すぐに利用できるのが特徴。
デメリット 1台のサーバーに複数ユーザーを搭載します。ディスクのI/O、メモリ、CPUを複数ユーザーで共有するのでメモリの制限や、プログラムのタイムアウト時間が厳しく設定されています。
1ユーザーのプログラム暴走によりサーバーがダウンする恐れもあります。

共用サーバーを住居で例えると

一軒家に複数人で共同生活します。共同生活をしているので様々なルールが厳しく設定されています。
いびきの音量制限や、お風呂に入る時間などの制限が厳しくかかっています。ルールさえ守れば家賃も安いので快適に暮らせます。となりの部屋に越してきたS子ちゃんが好みのタイプです!

 

専用サーバー(root無し)について

専用サーバー(root無し)は、1台のサーバーに1人のお客様を収容しますので、ディスクのI/O、メモリ、CPUなどのリソースを1人のユーザーで占有できます。
1ユーザーで占有できるので、共用サーバーのように他ユーザーのCGI暴走などにおける影響を受けません。リソースを多く使えるのでアクセスが集中するサイトや、プログラムにより多くメモリを使う場合などに最適です。
専用サーバー(root無し)は共用サーバー1台を1ユーザーのために用意したサービスとも言えます。特にアクセス数が多くなくても、お金を使いたくて仕方ないユーザー様はこちらのサービスをご利用ください。

  専用サーバー(root無し)
価格 1ユーザーが1台のサーバーを占有しますので共用型サーバーに比べ高価です。
ホスティング業者が監視やセキュリティアップデートを行うことが多いので、その分高価です。
変更できる階層 Webアプリケーション、コンテンツ
サポート 基本的な使用方法などのサポートを各社メールや電話で行っています。
サーバーの死活監視や、セキュリティーアップデートもホスティング会社が行います。
メリット 1ユーザーで1台を占有するので、サーバーのリソースを多く使うことができます。他ユーザーのCGI暴走などにおける影響を受けませんし、メモリ制限やプログラムのタイムアウト時間など比較的緩く設定されています。
デメリット 価格が高価。ミドルウェアなど元々インストールされているプログラムのみを使用することが出来るので、開発の自由度は低い。

 

専用サーバー(root無し)を住居で例えると

これまで共同生活をしていましたが、A君(別の男性)とS子ちゃんの熱愛が発覚したため嫌気が差し、お金にも困っていないため、一軒家(借家)に一人で住みだしました。
もうこれで共同生活の制限は無くなりました。いびきの制限からも開放され、好きなだけ家のリソースを使うことができるようになりました。ただ借家なので好きに家のレイアウトを変えたり、家を立て替えたりすることは出来ません。

 

専用サーバー(root有り)について

基本は専用サーバー(root無し)と同じですが、サーバー・ミドルウェア層(※1)まで変更できる権限がありますので、要件に合わせてプログラムのバージョンやWebサーバーのバージョンを入れ替えることが可能です。お客様自身でサーバーをセットアップするためサーバー構築の知識が必要となります。root権限付きのサーバーを契約しますと、死活監視やセキュリティーアップデートなどのサポートサービスが付かない場合がありますので、必要であれば別途オプションなど申し込む必要があります。
※1.サービスによっては、OS、ハードウェア、ネットワーク機器などが選択できるサービスもあります。

  専用サーバー(root有り)
価格 1ユーザーが1台のサーバーを占有しますので価格は高価になりますが、root有りサーバーの場合、監視やセキュリティアップデートはお客様が実施することが多いですので、その分の費用が引かれ、専用サーバー(root無し)よりは安価に契約できことが多いです。
変更できる階層 サーバー・ミドルウェア、プログラミング言語、Webアプリケーション、コンテンツ
サポート 死活監視やセキュリティーアップデート等のサポートは基本は付いていません。
ご自身で行うか、別途オプションを申し込む必要があります。
メリット 1ユーザーで1台を占有するので、サーバーのリソースを多く使うことができます。他ユーザーのCGI暴走などにおける影響を受けませんし、メモリ制限やプログラムのタイムアウト時間など比較的緩く設定されています。
ミドルウェアやプログラミング言語など好きなものを選択が出来るので、より案件に適合したものが選択できます。
デメリット セキュリティーに関する設定や、ミドルウェア選択とWebサーバーチューニングなどのサーバー構築の専門知識が必要です。
価格が高価。

専用サーバー(root有り)を住居で例えると

1軒家に引越しをしたものも、借家だと部屋のレイアウトを変えたり出来ないことで自分の個性が出せなかったので、1軒家を購入し引越しをしました。
これで自分の好きなように家をカスタマイズすることが出来ます。あとは皆が遊びに来てくれるのを願うだけですね。目標1億PV/月!!

 

VPSについて

VPSサービスは、1台のマシンに複数の仮想サーバー領域を用意し、サーバーのリソースを割り当てて利用します。ユーザーは専用サーバー(root有り)と同じでroot権限を持っているので、案件にあった、OS、サーバー・ミドルウェア、プログラミング言語などをインストールすることが可能です。仮想化技術によりリCPUやメモリは各ユーザーに割り当てられるが、ディスクI/Oやネットワークなどは各ユーザーが共用で利用することになります。

  VPS
価格 今回あげた中では、最も安価に利用ができます。
変更できる階層 OS、ミドルウェア、プログラミング言語、WEBアプリケーション、コンテンツ
サポート 死活監視やセキュリティーアップデート等のサポートは基本付いていません。
全て契約いただいたユーザーが行う必要があります。
メリット OSの選択から行えるので、自由度はかなり高い。案件に合わせた高度なチューニングが可能。
デメリット セキュリティーに関する設定や、OSやミドルウェア選択とWebサーバーチューニングなどのサーバー構築の高度な専門知識が必要です。

VPSサーバーを住居で例えると

1軒家を購入したが、友達が遊びに来てくれないので寂しくなり、分譲マンションを購入することになりました。部屋のレイアウト等は自分好みにカスタマイズできるが、マンションの共有部分に関しては皆で共有ですのでカスタマイズ出来ません。引越しをして早々にエレベータでばったりS子ちゃんに遭遇!!なんとA君と別れたようです。これからマンションでS子ちゃんと楽しい生活が始まるといいですね。

 

クラウドサービスについて

クラウドサービスとは定義が曖昧な面もありますが、「サーバー構築の階層について」で述べた各階層をオンデマンドでアクセスし、変更できるサービスです。
クラウドサービスは主にSaaS、PaaS、IaaSの3カテゴリに分類されます。各サービスによって変更できる階層が異なります。

SaaS(Software as a Service) コンテンツ部のみ変更することができます。
PaaS(Platform as a Service) ミドルウェア以下の階層を変更することができます。
IaaS(Infrastructure as a Service) ネットワーク、マシン、OS、ミドルウェアなど多くの階層を変更することができます。

価格帯やメリット、デメリットは、各社が出しているサービスによって大きく異なるので、この記事では割愛させていただきます。

クラウドサービスを住居で例えると
S子ちゃんとうまくいき結婚式会場を借りることになりました。日にちも人数もあやふや、、、ただ式は挙げたい、、、
そんなときにはクラウドサービス。自分の腕もためされますが好きなレイアウト、好きな広さを好きな間だけ借りることも魅力。

S子ちゃん「この人と一緒になってよかった、、、、」

この後二人は黙々(モクモク→雲→クラウド)と結婚生活を送ることとなりました。

 

ホスティング業社選定のコツ

 

これまでサービスの種類について紹介させていただきましたが、次にホスティング業社を選ぶコツをいくつか紹介させていただきます。
 

適切な価格か

昨今のWebサイトは常時SSLが必須の時代となりました。
常時SSLが分からないかたは、こちらの記事を参照ください。(今さら聞けないSSL証明書とは、DV、OV、EVとは、常時SSLについて

ですので、このSSLの費用と、Webサーバーの費用を足した金額で、比較をすると良いでしょう。
ただ、ここで一つ気をつけていただきたいのが、月額のサーバー費用が安ければ安いほど、サーバーマシンにお金がかけられなくなりますので、安ければ安いほど良いかと言うと、そうでもないので注意が必要です。

 

信頼できる会社か

個人的にはここが一番重要な要素だと考えています。
初めてWebサーバーを借りる場合で、どこも信頼できない方は、その会社の障害情報を確認してみてください。
障害情報を確認すると、どの程度の期間で、どれくらいサーバーがダウンしていたかの情報を確認することができます。

弊社CPIの障害情報はこちら「障害メンテナンス情報」です。

 

搭載するサイトの数と容量

共用型のサーバーを借りると、マルチドメイン数や、ディスク容量がいくつまで使えるかの明記があります。
マルチドメイン数は、1契約で、いくつサイトを乗せられるかの数です。例えば、コーポレートサイト、ブログ、プロダクトサイトを公開しようと考えているのであれば、マルチドメインは最低3つ必要です。

ディスク容量は、言うまでもないですが、ハードディスクの容量ですので、写真が多いサイトや、動画コンテンツを設置するような場合は気にする必要があります。

 

さいごに

これまでWebサーバーとは、サービスの違いについて、ホスティング業社選定のコツを説明させていただきました。
自由度が高くなると、その分技術力が要求され、構築・運用に手間がかかります。手間をかけずにお気軽に使いたいとなると、自由度が低くなります。

Webサーバーを選定する場合は、1つのサービスしか使うのではなく、1つ1つの案件に合わせて適切なサービスを選定いただければと思います。

弊社が運営するCPIサービスは、マルチドメイン無制限、ディスク容量無制限のプラン(ACE01)や、高機能な専用サーバー(マネージドサービス)など、多くのサービスをご用意しておりますので、選定の際にはぜひご検討よろしくお願いいたします。

 

 

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Author
この記事を書いた人:阿部 正幸

モチヤ株式会社 阿部正幸

KDDIウェブコミュニケーションズに入社後、CPIブランドのACE01をプロダクトマネージャーとしてローンチし、エバンジェリストとしてイベント登壇を行う。
現在は、KDDIウェブコミュニケーションズを退職し、モチヤ株式会社で、Web制作、受託開発、コンサルティングを行なっている。